字を書くことが多い方や文房具が好きな方をはじめ、多くの方に好まれている筆記具が万年筆。万年筆を使いこなせるって、知性とセンスが漂ってなんだかデキる大人って感じがしますよね。
最近では手軽に使えるデザインや価格のものも増えているし、機会があれば使ってみたい憧れのペン。
万年筆を使って書いた文字はやわらかい線のおかげで丸みがあり、あたたかな印象があります。ふしぎなことにたいていの方の文字が上手に変化するのです。字に味わいが生まれる感じがします。書き手も読み手も心地よいので、どんどん読みたくなるし、書きたくなる。手紙などをもらってもたいせつに保管しておきたくなるのではないでしょうか。誰かに送るはがきやレターセット、自分のための手帳や日記、レシピなどたくさんの文字を書いても疲れません。字を書くことそのものが楽しくなることが一番の魅力だと思います。有名なパイロットのブルーインクをはじめとして、きれいな色のインクがたくさんあります。 デザイン豊富でおしゃれ、使っているとうれしくなるような素敵なアイテムです。 ただ、その他の筆記具もたくさん売り場にありますし、手にするにはすこしハードルが高いかも。
手入れが必要だって聞くし、何だか使いこなすのが難しそうという万年筆のイメージを持っている方も、結構いるのではないでしょうか。
万年筆は使い続けることで、持ち主の書き方に合わせて馴染んでくれるすぐれものですが、せっかく万年筆を使うなら、できるだけ上手な字を書いて、良いイメージで使い続けたいですよね。ここでは、これから万年筆デビューをしてみたいという方向けの、字を書くときのポイントをボールペン等の他の筆記具との違いを交えて紹介していきます。
万年筆のインクは、毛細管現、万年筆はペン先を紙に当てるだけでも流れるようにインクが出てきますので、ボールペンのような強い筆圧が必要なく、“優雅にペンを走らせる”ような使い方でサラサラと字を書くことができたり、この特徴を使うことで書いた字に濃淡を持たせることもできます。次は万年筆の主要部分を見ていきましょう。
ペン先の素材は大きくは金(ゴールド)とスチールに分けられます。金のペン先は100%の金を24金として、その含有量によって14金、18金などに分かれます。金タイプの特徴として腐食に強い金属であることと、使い込むことでペンポイントがほんのわずかに削れることで、より自分仕様に馴染んでいく特徴があります。
一方、スチールタイプは硬く削れにくい素材となる分、癖が少ない特徴があります。多くの人にとって安定して使いやすいように作られる傾向があるので、入門用の万年筆の多くはスチールタイプとなっています。金と比べて比較的低価格にもなります。
また、ペン先の先端にある球体はペンポイントと呼ばれていて、このペンポイントのサイズによって字幅が決まります。手帳に予定を書いたり、手書きのメモを書くなどの場合には細めの字幅、履歴書などの書類には中細、年賀状などのハガキや手紙には太めの字幅がおすすめです。
最近の万年筆の楽しみ方のひとつとして、インクにこだわる方が増えていますね。自分好みのカラーで書く楽しみ方を倍増できます。万年筆でインクを使う方法は、カートリッジ式と吸入式、あるいはその両方に対応したコンバーター式(両用)があります。ここでは各タイプの一般的なインクの入れ方を紹介します。万年筆によっては専用の方法があったり、これらの吸入方法と異なる場合もあるので注意してください。
という手順でインクを入れることになります。カートリッジの形状はブランドや各万年筆によって多少異なりますが、比較的シンプルな手順でインクの準備や交換をすることができます。
という手順でインクを入れることになります。カートリッジの形状はブランドや各万年筆によって多少異なりますが、比較的シンプルな手順でインクの準備や交換をすることができます。
インクを使う点ではつけペンの仲間になりますが、書かれた線はつけペンとボールペンの中間あたりの印象になります。万年筆のペン先は使い込むほど自分の書き方に馴染むので、なめらかに使いやすくなっていきます。ボールペンはペン先にあるボールでインクを紙に「押し付ける」ように書く事になるのに対して、万年筆は「インクが紙の上に流れでる」イメージとなるため、文字通りペンをすべらせるように書くことができ、たくさんの字を書いても疲れにくいメリットがあります。
油性ボールペンのインクには耐水性があり、にじみにくいという特性があります。また書いたあと、長時間経ってもインクの色が変わらず、保存書類などに適しています。 水性ボールペン インクは水のようにサラサラしていて、軽い筆圧で書けますが、にじみやすい紙には不向きです。また、書いた紙が水分を含むことでも字がにじんでしまうので注意が必要です。軽く書けるので疲れにくく、長文を書くのに適しています。
インクは筆記時、ボールの回転によりゲル状から水のようになるので、軽い筆圧でなめらかに書けます。水性ボールペンと油性ボールペンの特徴を併せ持っているのが、出るインクボールペンです。水性ボールペンや油性ボールペンと比べて、ややインクが濃く、太い線になる傾向があります。
万年筆の基本的な特徴を知ったところで、いよいよ万年筆での字の書き方のポイントを紹介します。
万年筆で字を書く時は、ボールペンで獲得よりもペンを寝かせ気味にしましょう。ボールペンでは、ペン先が紙に対して70~80度の角度になるように使いますが、万年筆では45~60度の角度になることが目安です。迷ってしまう方は50度を意識することから始めましょう。
また、万年筆の持ち方は、ボールペンらと同じようにお箸の持ち方とおおよそ同じと考えてください。中指で本体を支えて、人差し指と親指が連動して動きや力加減を調整します。万年筆はボールペンと比べても、より力をかけずに書くことができるので、ガッチリ握らない方が手首がゆったり動かせて伸びのある線や字が書けるようになります。
「字を書くときには背すじをピンと伸ばして…」という方法もありますが、日ペンではご自身にとって適度に楽な姿勢で、リラックスして書くことをお勧めしています。もちろん、姿勢を正して臨むことは大切なのですが、姿勢を気にするあまり、かえって体に負担がかかって、ゆったりとした線が書けなくこともよく見られます。
のびやかな字を書くには、腕や手首を自然に動かせるようにしたいので、やや前傾して、机と体がピッタリとつかないようにして、自分の書きやすい姿勢をとりましょう。ただし、過度に前傾して机の上にのめりこむと、今書いている時はよく見えても、紙面全体での時のバランスが見えにくくなってしまうので「木を見て森を見ず」にならないようにはご注意ください。
万年筆やボールペンなど字を書く筆記具はいろいろですが、日ペンはあらゆる文字に共通する美文字のポイントを「ゴールデンルール」としてあなたに伝授!美しい字の形を覚えることで、あらゆる筆記具での手書き文字がみるみる上達していきます。
そこに加えて、ペン字指導85年の実績を持つ日ペンの師範が、あなたの字の特徴に合わせた最短ルートで美文字へと導きます。
在宅でできる通信講座なので、自分の生活リズムに合わせながら、何より周りの人に見られる心配なく安心して練習や課題に取り組めます。1日ごとにどこまで練習すれば良いかが一目瞭然のテキストなので、インクの色を変えながら毎日楽しく取り組むのもおススメです。講座名はボールペン習字ですが、万年筆でもご受講いただけます。
在宅でできる通信講座なので、自分の生活リズムに合わせながら、何より周りの人に見られる心配なく安心して練習や課題に取り組めます。
桜井真理子さん/主婦
身内の介護に伴う各種申請書類や手続きの文書など、人前で文字を書く機会が一気に増えました。悪筆なので書類を提出するたびに恥ずかしい思いをしましたが、「これではいけない」という気になりボールペン習字講座を受講することにしました。
内容は濃く、字の書き方のポイントや字形の留意点など、お手本の字をふまえてよくわかるようにつくられていました。先生の流れるようなお手本や励ましのお言葉は学習意欲につながって、受講中に目標としていた硬筆書写検定にも合格することができました。
その年から年賀状は手書きにしましたが、「字がきれいになった」と多くの人から褒められました。もともと好きだった絵とあわせて、絵手紙という新しい趣味も発見。字が変わると気持ちも変わるものだな、と思いました!
左利きの方はこちら!より練習しやすい専用テキストでお届けします