「字が汚い」「字が下手だ」
ご自身でそう思ったり、人からそう言われた事があるなど、手書きの字の悩みは、いつの時代でもなくなることがありません。
「字が汚いのを直したい」
そう思ってはいるものの、何をしたらよいのかわからないのに加え、
“自分の字が汚いのは生まれつきで、一生直らないのかも”
字が綺麗な人って子供の頃から習字を習っているイメージ…と考えてしまう方もいるのではないでしょうか?ここでは、キレイな字と汚い字の差がつくポイントを交えて紹介します。
字が汚く見えてしまう理由や、キレイに書くためのポイントの話をする前に。
そもそも、字は読むためのもの→読めれば良いもの、とはいかないようです。
では、字が汚いと何が損なのでしょう?それは、ズバリ「イメージ」です。
このようなイメージをお持ちの方多いのでは?というのも、手書きで書く字は人目に触れるものが多くあります。
年賀状をはじめとする季節のお便り、会社で書く人へのメモ書き、各種の申込用紙や申請書、子どもが学校に持っていく荷物へのお名前書きや結婚式での記帳など。これらがキレイに書かれていると、読む側も気持ちが良くなります。
一方で、わざわざヘタに書いたつもりもないのに、字の見栄えが悪いと乱雑なイメージを持たれてしまいます。
高井素子さん/主婦
年齢を重ねるごとに、自分の幼稚なクセ字が気になっていました。ある時、目上の方にお礼状を書く必要が出てはがきを書いたのですが、あまりに下手な字で我ながらガッカリ。改めて恥ずかしくなり、字を直そうと思いました。
例えば初めての料理を作る時に、みなさんはどのようにするでしょう。自分の想像でなんとなく食材を組み合わせて、勘を頼りに調味料を加えて、火加減は成り行きを見ながらその時の気分で決めるでしょうか?
それともインターネットやテレビ、雑誌でレシピを見て分量や火にかける強さや時間をまねる作り方をするでしょうか?
多くの方が後者を選ぶと思います。慣れてきたら自分好みのアレンジを加えるけれども、初めのうちはお手本を真似るのが、失敗しない鉄則です。
字を書くときにも、同じ事が言えます。綺麗な字を見て、それをまねるように練習をすることで、脳が綺麗な字の形やバランスを覚えていくので、そのうちお手本がなくても頭の中に綺麗な字を思い浮かべて書く事が出来るようになります。
—— 大人になれば、自然といくらかは字が上手くなるだろう
そう思っていた方もいらっしゃるかもしれません。
ところが実際には、大人になってからの方が、きれいな字を書くための環境が整わない事が多くなります。それは、「きれいな手書き文字を見る機会が減る」からです。
汚い字に悩む方の多くが、「久しぶりに手書きしたけれど、いくらなんでもこんなにヒドかったっけ?」と感じます。
それは、日常的に手書きの綺麗な字を目にする機会が少なく、急に字を書く時に綺麗な字の完成図を頭の中に描けないからです。
ただ、見方を変えると、汚い字は生まれつきなのでどうにもならないという事ではありません。
綺麗な字はどういう字なのか
汚い字と綺麗な字の差はどこにあるのか
それらを知って、意識的に綺麗な字を書こうとすることで、大人になってからでも十分に改善することができます。
中島武志さん/教員
語学の教員として授業後に、提出物や作文を採点するのですが、自分の字が汚い字になっていることに気づきました。このままでは、正しくてきれいな字の書き方を学生に伝えることができないと思い、ペン字の練習をすることにしました。自分でも上達を実感すると、苦手意識のあった提出物の添削がとても楽しく感じるようになりました。今後も鍛錬を続けていき、自分の字が上手になるだけでなく、教えている学生にもいい影響を与えられれば、とても嬉しいです。
綺麗な字とはどんな文字で、汚い字とはいったいどんな字を指すのでしょうか。ここでは、その差を分ける特徴を4つのポイントとして紹介します。
書き終わりの、止め、はね、払いの区別をはっきりさせたり、部分の大小の差をつけることによって、文字を綺麗に見せることができます。カタカナや漢字の場合は、書き始めをしっかり書く事でさらに線にめりはりが出やすくなります。
ひとつひとつの線や点は真っ直ぐなのに、字としてみると何かヘン。そんな時は、点や線の位置や長さに注目しましょう。線を挟んで上下、左右の長さはバランス良くなるようにしましょう。
これはひと言でいうと、線や点が他の部分と重ならないようにする事です。それぞれの部分をお互いに譲り合わせて、調和を取ることによって、文字にゆとりや落ち着きが出て、美しく見えます。
点や画のあいだの空間を、書道用語ではフトコロといいます。この大きさは、多少書く人の好みによって変わりますが、程良いフトコロがあることで字の全体バランスがとれて安定感が出ます。
ペンの持ち方は、ペンの先から1.5cm~2cmぐらいのところを、親指と人差し指でつまみ、中指で支えるように持ちましょう。
ペン字を書く時の姿勢で特に気にしたいのが背筋です。毛筆を使った書道では背筋をしっかり伸ばした姿勢を教わることが多いのですが、ペン字のシーンでは椅子の背もたれにつかないくらいにすることをおすすめします。前傾とはいっても、体が机にくっついてしまうほど前のめりになりすぎると、手首や腕が窮屈な動きになってしまい、ゆったりと伸びやかに書くことができなくなってしまいます。
日本語のペン字ではひらがなを気持ち小さめに書くと文章になったときにスッキリして見やすくなります。漢字100としたら、ひらがなは80くらいの大きさでというのが目安になりますが、まずは「漢字は大きく、ひらがなは小さめに。」と意識するだけでもだいぶバランスが良くなります。
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美文字を書くための初心者向け3つの方法
「今年こそは字をキレイにしたいのだけど…」
そんなお声をよくいただきます。メールやSNS、印刷プリンターがどんどん増えているにもかかわらず、ここぞという時に手書き文字を書く機会は多いもの。
残念ながら文字はほうっておいても上手にはなりません。練習をしなければ、きれいな美文字は手に入らないのです。
とはいえ、やみくもに字を書くだけの練習では時間ばかりが取られてしまいます。
そこで、字に困ったあなたに試していただきたいのが日ペンのボールペン習字講座です。
日ペンのボールペン習字講座では、ペン字指導実績のある師範の的確なアドバイスや美しいお手本で練習できることに加え、字が汚くなってしまう悩みをお持ちの方が初めてペン習字に取り組む場合でもスムーズにスタートしていただけるよう、ペンの持ち方や字を書く時の姿勢、そして美しい字の共通点といった字をキレイに書くためのポイントもしっかり解説します。文章だけではわかりにくい部分も、動画で繰り返し見ることができるのでご安心ください。
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在宅でできる通信講座なので、自分の生活リズムに合わせながら、何より周りの人に見られる心配なく安心して練習や課題に取り組めます。
桜井真理子さん/主婦
身内の介護に伴う各種申請書類や手続きの文書など、人前で文字を書く機会が一気に増えました。悪筆なので書類を提出するたびに恥ずかしい思いをしましたが、「これではいけない」という気になりボールペン習字講座を受講することにしました。
内容は濃く、字の書き方のポイントや字形の留意点など、お手本の字をふまえてよくわかるようにつくられていました。先生の流れるようなお手本や励ましのお言葉は学習意欲につながって、受講中に目標としていた硬筆書写検定にも合格することができました。
その年から年賀状は手書きにしましたが、「字がきれいになった」と多くの人から褒められました。もともと好きだった絵とあわせて、絵手紙という新しい趣味も発見。字が変わると気持ちも変わるものだな、と思いました!
左利きの方はこちら!より練習しやすい専用テキストでお届けします
「学年習字」は、毎月それぞれの課題にチャレンジして提出することで、ペン習字や筆を使った書道がみるみる上達できるお子様のための学習雑誌です。目標を持って練習を頑張る事で字の上達スピードが格段にアップします。未就学の「ようねん」クラスから小学生の各学年、中学生と子供の学年にあった課題から取り組めるので、どの年齢からでも安心してお始めいただけます。硬筆(ペン習字)だけでなく、毛筆(書道)にも対応しています。
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