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孤食・個食・こ食など意識したい家庭の食卓問題9つ

子どもの食事で意識したい、9つの「こ食」

6つのこ食イメージ

「こ食」という単語を聞いたことはありますか?
現在の家庭の食卓の問題点をわかりやすく表した「孤食」「個食」「固食」「粉食」「小食」「濃食」「子食」「戸食」「虚食」が、9つの「こ食」です。

食育で大切なのは、食べ物を大切にする気持ちを持ちながら、しっかり食事の時間を取ることです。昨今の難しい社会情勢のなか、「こ食」のすべてを否定的に考える必要はありませんが、食卓で「こ食」が増えると、どのような問題が出るのでしょうか。

孤食

「孤食」とは、家族が不在の食卓で、ひとりで食事することを意味します。好き嫌いを増やす原因になりやすいです。好き嫌いを注意してくれる人がいないので、孤食が続くと、好きなものばかり食べる傾向になり、栄養が偏りがち。それに加えて、コミュニケーションが不足する結果、社会性や協調性のない人間に育ってしまう恐れがあります。

「孤食」以外の8つの「こ食」とは?

個食

家族が揃っているのに、全員が自分の好きなものを食べること。「バラバラ食」ともいいます。好きなものだけ食べるので栄養が偏り、好き嫌いを増やすことになります。また、協調性のない、わがままな性格になりがちです。

固食

自分の好きな決まったものしか食べないこと。栄養が偏るのはもちろん、キレやすいわがままな性格になったり、肥満、生活習慣病を引き起こす原因にもなります。

粉食

パンやピザ、パスタなど粉を使った主食を好んで食べること。米食と比べるとカロリーも高く、おかずも脂肪などが多くなり、栄養も偏りがちです。

小食

いつも食欲がなく、少しの量しか食べないこと。また、ダイエットなどで食べる量を減らすこと。
小食が続くと、発育に必要な栄養が足りなくなり、気力も続かず、無気力な子どもになりがちです。

濃食

加工食品など濃い味付けのものを食べること。塩分や糖分が多く、味覚そのものも鈍ってしまいます。またカロリー過多で肥満につながりやすいです。

子食

「孤食」とは違い、兄弟やお友達と一緒に食事をとる「子どもだけ」の食事です。子どもだけの環境下ですと、好き嫌いを自由に判断できることから偏食や正しいマナーが身につきにくくなります。

戸食

戸食とは、外食が多い食生活です。コロナ禍や忙しさから便利なデリバリー、テイクアウト等を活用したり、ファミリーレストランやファストフードが食事の定番になることも増えています。外食は野菜不足や栄養が偏りがちになり、塩分・糖分・脂質過多で肥満につながることも。また、濃い味付けに慣れて味覚の発達に影響が出たりする可能性もあります。

虚食

虚食は、何も食べない、食欲がないことを意味しています。虚食は、栄養不足になりやすく、症状が深刻化すると摂食障害につながることも。また、朝食を抜いたりと欠食をすると食事のリズムが体内で作れず、他の食事で大量摂取してしまい、次の日の朝に食欲が出ず、また欠食してしまうといったことを繰り返してしまいやすいです。

特に問題視されているのが「孤食」

30年ほど前、家族が一緒に食事をしていた回数は、1年のうち700~800回と言われていました。しかし今ではその半分以下の300回程度まで減少している家庭も出てきました。
人と接する機会が少なくなると、コミュニケーション能力やマナーが身につきにくくなります。また、他の「こ食」を加速させる原因にもなってしまいます。

孤食が増加している原因

核家族化
昔の日本では二世代、三世代が一緒に暮らす大家族が当たり前でした。 その頃は家族揃って大勢で食事をしていましたが、昨今では核家族化や少子化が進み、大勢での食事回数が減っています。
勤労形態の多様化
現代は共働きも多く、さらには帰宅時間が遅かったり、子どもの塾通いなどで家族の食事時間がバラバラとなり家族全員が一緒に食卓を囲む機会が少なくなっています。
単身世帯や夫婦のみの世帯、ひとり親世帯の増加
単身世帯や夫婦のみの世帯、ひとり親世帯の増加による「一緒に食べる人がいない」ケースも増えています。特に65歳以上の高齢者では、1人暮らしの割合が増加。
内閣府の調査によると 65歳以上の一人暮らしの者は男女ともに増加傾向にあり、昭和55年には男性約19万人、女性約69万人、65歳以上人口に占める割合は男性4.3%、女性11.2%であったが、 平成27年には男性約192万人、女性約400万人、65歳以上人口に占める割合は男性13.3%、女性21.1%となっている
(参考:65歳以上の一人暮らしの者が増加傾向
「孤食」は他の「こ食」を加速させる

例えば、子どもが冷凍食品をレンジで温めて、一人で食べることもあるでしょう。生活スタイルが多様化した現代、特に昨今の社会情勢では避けられない場合もありますし、一人で考え事をしたり気楽に食事をする方がリラックスできる場合もあるものです。孤食で気をつけたいのは1年を通して毎日のようにこれを続けていると、子どもは栄養バランスよりも自分の食べたいものばかりを選んで食べる「固食」状態になってしまうことでしょう。

また、パンやパスタなど、子どもに好む「粉食」ばかりになったり、手軽な加工食品ばかりだと「濃食」にもつながり、好きな量を食べるようであれば「小食」の心配もあります。「孤食」はさまざまな食の問題を引き起こすのです。

無理のない範囲で見直したい「共食」の大切さ

「共食」とは家族で食卓を囲むことです。食事を通じて家族で団らんをすることで、食事の大切さや楽しさ、マナー、食文化を子どもに教えることができます。食卓は、子どもにとって社会のルールを学んでいく大切な場所なのです。 また、外食と比べて、栄養に偏りのない、バランスのよい食生活を目指すことができます。

食育インストラクター修了生 石井さん

3~8歳までによい食習慣を身につけることが子どもにとって大切

石井 美佳さん(36歳/千葉県)

4歳と2歳の子どもに、食事のマナーや正しい食生活を教えたいと思いました。また、夫の生活習慣病対策にもなると思い、栄養バランスの整った食生活を送るために、食育のあり方について勉強したいと思って受講を決めました。

子どもが0~3歳までに精神を安定させ、3~8歳までによい食習慣を身につけることが大切で、 きちんとした食生活をさせるのは親の責任ということが学習を通してよくわかりました。

受講中は夫が一番応援してくれ、課題の結果を見て一緒に喜んでくれました。
料理をする時や食事をする時に9つの「こ食」になっていないか改めて考えるようになりました。

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食育インストラクターとして活躍中の和田明日香さんもこの講座の修了生です!
食育インストラクター資格者の和田明日香さん

食へのスイッチを押してくれたのがこの講座でした

和田明日香さん(食育インストラクター)

講座ではフードロスや子どもの個食など社会問題まで広く取り上げられていて、まさに、食に対するスイッチを押してくれた感じです。普段の食事作りもそうですが、仕事で食育についてコラムを書く時にも食育インストラクターとして学んだことがベースになっていますし、何より資格を取ったことで自信につながったのは大きかった。いま、振り返ってみても勉強したことで生かされていることしかない!と、断言できるくらい。 1つ1つの調理に根拠があることがわかったし、逆に省いてよいこともわかった。ある意味、料理の正解のなさを知りました。結局は自分で納得して作ることが大事だと教わりました。勉強は、子どもを寝かしつけながらベッドの中でとか(笑)お昼寝の時間などにできたので、通信教育は自分のペースでできるのがいいですね。・・・和田明日香さんの特別インタビューを読む

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家庭の食卓イメージ

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