飽食と言われるように、今では食べ物が足りずに皆がお腹を空かせていた事など想像できないほどに、日本の食生活は豊かになったはずでした。ところが、豊かな半面、食材の安全面での不安や、生活習慣病の増加、心も体も不安定な育ち方をしてしまう、など家庭の内外で食に関する問題が目立つようになってきました。 これらさまざまな問題を解決するためにヒトと食べ物、社会と食べ物の関わりを理解する「食育」が必要とされ続けています。
文部科学省では、学校教育のなかで健康教育の推進、学校給食の充実や食に関する指導の充実に力を注いできました。そして厚生労働省では、「21世紀における国民健康づくり運動」を作成し、増加する生活習慣病にはどめをかける運動をしています。 2005年により広く国民的な運動として食育に取り組む方向性を示すために成立したのが、食育基本法です。
まずは、食育基本法は「食」を通じて誰もが健康で幸福な人生を送ることができるように、「食育」を国民運動として推進するために作られた。ということを、覚えておくと良いでしょう
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日本は食べ物に不自由しない豊かな国です。一方で食への関心が希薄になり多くの問題を抱えるようにもなっています。肥満や“キレる”など子ども達の体と心の異変、食料自給率39%など、私たちの食生活は不安なことばかりです。 これらの問題を解決するためには、一人ひとりが、食の大切さを見直す必要があります。 その土台となるのが「食育」なのです。 生きるために欠かせない食について学ぶ「食育」は生きていく上の基本であり、一生使える知識となります。そして食の知識が増えれば、食生活はもっと楽しく、豊かな時間となるでしょう。 あなたもご自身やご家族の健康と安心な食生活のために、この機会にぜひ食育をはじめてほしいと思います。 |
2012年には「和食:日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録されましたが、ここで和食の特徴とされたのは盛り付けに代表される見た目の美しさだけではなく、多様で新鮮な食材の活用や栄養バランスの良い食事スタイル、そして家族や地域とのつながりを象徴する年中行事との関わりという、今まさに私達が失わないようにと目を向け始めたものでした。
食に関する幅広いテーマに向き合う食育ですが、服部先生はこれを、わかりやすいようにと「1.選食力を養う」「2.食事作法を身につける」「3.地球の食を考える」という3つの柱に分けるようにしています。
まずは、家庭の食卓で最近良く起こっている「6つのこ食」を見てみましょう。
子どもの味覚を育む食生活がポイントです。たとえばいろいろな素材や味、香り、彩りのある食事は、子どもの感性を磨くだけでなく、好奇心や探求心も引き出します。好奇心旺盛な時期に五感を磨く食体験をさせてあげることで食べる事への興味にもつながります。この時期に「食べたいもの、好きなものが増える子ども」に育んでいきましょう。
小学生は、身長・体重ともに増え、内臓や脳、神経などの体の機能、運動機能などが著しく発達する時期です。またこの時期は食習慣が形成される大切な時期ですので「不規則な食習慣を身につけない」こと、1日3食の食習慣を身につけバランスの良い食事をとりエネルギーや各栄養素をしっかり摂ることがとても大切です
第二次性徴を迎えるこの時期は、心身ともに成長が著しく、13~18歳ごろの栄養素の必要量は、男女ともに一生のうちで最大になります。ですが部活動や習い事等で生活環境の変化、誤ったダイエット、食事時間や栄養バランスの崩れなどに注意が必要です。成長期に欠かせない栄養素をしっかりと摂ることと正しい食習慣を守るように導いていきましょう。
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